プレマルブログ

美少女ゲームの紹介、感想など。ネタバレには配慮してます。

「秋桜の空に」のレビュー

どれだけ仲良くなろうとも、きっといつかは・・・

あらすじ
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新沢靖臣は奈々坂学園の2年生。
自称「運動にスポーツに青春を燃やす心優しいナイスガイ」

事情があって両親と会離れ、かつて祖父の家だった家で一人暮らしをしている。

ひとつ上の幼馴染である「桜橋涼香」や愉快なクラスメートたち、彼を慕うかわいい後輩などに囲まれて楽しい学園生活を送っている。

しかし、靖臣はとある理由から誰かと深く結びつくことを躊躇していた。

文化祭が目前に迫ったある日。
靖臣に変化が訪れるーー。
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《ゲーム紹介》

今回は隠れた名作秋桜の空にをご紹介します。

ライトノベル作家としても活躍されている竹井10日氏が手掛けた本作は、主人公とヒロインがお互いに癒し合うことをテーマにストーリーが構成されており、シンプルでありながらもダイナミックでわかりやすい笑いと感動をユーザーに与えてくれます。

 

残念ながら発売が2001年と古いゲームの為かキャラクターボイスはついてません。

しかし、後日発売されたドラマCDは豪華声優(例:緑川光桑島法子川上とも子・・・etc.)を起用しているので、本編をクリアして楽しかったと思えた方は、ドラマCDにも手を出すといいかもしれませんね。

 

また、Windows10で動作させるには有志が作った「C.H.A.O.S.」という互換プログラムが必要なのでお忘れなく。(下記リンク参照)

☆ Manuke Station : C.H.A.O.S.

 

 

《登場キャラクター紹介》  

 

 

新沢 靖臣(にいざわ やすおみ)
 本作品の主人公。奈々坂学園2-B。
 常に突飛な言動・思考をするトラブルメーカーで「何をしでかすか分からない奈々坂学園伝説の学徒」と呼ばれている。
 得意技は幼児風うそ泣きで涼香にダダ甘えること。自分の身を守るためなら、人前でも平気で甘えられる。
とある事情から現在は一人暮らしをしている。

©Marron
桜橋 涼香(さくらばし すずか)
 奈々坂学園3-A。家は靖臣の家の隣で、靖臣からは「すずねえ」と呼ばれている幼馴染。
とにかく靖臣を甘やかし、靖臣が呼べば当然、それどころか靖臣が来てほしいと念じれば駆けつけてくる。
 「だぞっっっっっ!」など「っ」をやたら溜めてしゃべり、「くすくす」という笑い方をし、機嫌がいいと謎の歌を歌う。怒らせると「お姉ちゃんパンチ」が飛んでくる。
※後年へ続く姉萌え」の先駆的存在である。このため、本作を「姉ゲーの源流」とみなす向きもある。

 

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佐久間 晴姫(さくま はるひ)
 奈々坂学園2-Dで、靖臣とは同学年だが別のクラス。
3人しかいない女子水泳部の部長。靖臣からは「はるぴー」と呼ばれているが、そう呼んだり胸がつるぺたであることを指摘したりすると即座に怒り、「絶対殺す」の口癖とともに膝蹴りをかましてくる。
 海外留学に行った顧問の門脇先生の代わりに女子水泳部のコーチを引き受けた靖臣を、ある理由で毛嫌いしている。

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楠 若菜(くすのき わかな)

 奈々坂学園2-B。靖臣とは1年の時からのクラスメイトで、教室の席は最前列で靖臣の席の隣。靖臣からは「カナ坊」と呼ばれている。

 話すときには語尾に「カナ」をつけて2回繰り返すのが口癖で、靖臣から「2回言うな」とよくつっこまれる。

 病弱なため身長139cm・体重29kgしかなく、入退院を繰り返しているが、それにもめげず逆に入院自慢や「入院中に仕入れたおばあちゃんの知恵袋」を披露したりしており、彼女の境遇を知る人々からは尊敬されている。

 

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尼子崎 初子(あまこざき ういこ)

 奈々坂学園2-B。靖臣とは1年の時からのクラスメイトで、若菜とは大親友。教室の席は靖臣の後ろ。

 跳ね髪・眼鏡・爆乳と三拍子そろった美少女だが、奇抜な思いつきで行動する靖臣以上のトラブルメーカーで、商店街では「暴れん坊ういちゃん」と恐れられている。

 1年の頃は演劇部に所属していたが人数不足により廃部となった。奈々坂神社の一人娘で、よく巫女姿で出歩いたりしている。

 

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小泉 ひより(こいずみ ひより)

 奈々坂学園出身で、現在は21歳。一ツ坂大学の3年生で児童文学を専攻している。

教育実習生として母校にやってきて、靖臣達がいる2-Bを受け持ち、「ひよ先生」「ひよひよ」と呼ばれる。担当教科は国語。

 見た目は美人の大人の女性なのだが、かなりのドジっ娘である。

 「くしゅ〜」が口癖で、笑うときは「くしゅふふふ〜」、くしゃみは「くしゅん」となる。お尻が大きいのが特徴とされているが、指摘されると凹む。

 

《製作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 岩舘こう
シナリオ 竹井10日
音楽 LOOM
歌手 YUIKO(OP曲「さよならを空に」、ED曲「癒」「Everlasting Flower」)
その他 竹井10日(企画、スクリプト) , すめらぎこう(彩色)

※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

 

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

★☆★一言メモ★☆★

・怒涛のギャグで進んでいくシナリオ

・ほぼ全キャラクターに口癖がある

キャラクターボイス無し

・Windows10で起動する際は互換プログラム必須

・シナリオ以外は平凡か

 

 

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《総評》

本作の特徴はなんといってもキャラクターの濃さです。間違いなくこれです。

これほどまでに全ヒロイン濃いエロゲは初めてやりました。

日常パートに至ってはやってることはただのギャグマンガです。

濃いキャラクターたちが織り成す怒涛のギャグで進んでいく様は圧巻といえる反面、昨今のゲームに比べて奇人変人っぷりが目立つので、ナニコレ・・・?と引いてしまう可能性もあるかも。

良くも悪くも濃いキャラクターたちを受け入れられるかどうかが、このゲームを楽しめるひとつのポイントになるでしょう。

 

絵、音楽は平凡。システム面も20年以上前のゲームですし、互換プログラムを使ってようやく一通り不自由がなくなる感じです。

 

しかし、シナリオに至っては前述のとおりハイテンポで進んでいく日常パートと、後半で明らかになるシリアスな展開は非常に上手く出来ていました。笑って泣ける作品として完成しています。

 

特徴的な口癖を持つキャラクターが非常に多いので、それが故にキャラクターボイスがないことが悔やまれます。(2001年発売だと思うと仕方ないか・・・)

 

姉萌えの元祖とも呼べる「すずねえ」を始め、魅力的なキャラクターが満載となっており、個人的にはクラスメイトのカナ坊が一番好きです。超かわいい。たまに無自覚に毒を吐いてるところもGood。

©Marron

また、この秋桜の空に」は通称:逆ONEとも呼ばれています。

なぜそう呼ばれているかは、「秋桜の空に」と「ONE~輝く季節へ~」という両作品をプレイすると非常にわかります。

プレイ前は逆ONEってどいうことだ?と思ってましたが、プレイ後は確かに逆ONEだったという印象です。

 

本作はDL版がないので、中古のパッケージ版を入手するしかないと思いますが、見かけた際はぜひ手に取ってみてください!