《ゲーム紹介》
さて、今回はKeyから2000年に発売された美少女ゲーム「AIR」のレビューをしていきます。
泣きゲーの金字塔とも言える本作。
主題歌の「鳥の詩」はひょっとしたら日本で一番有名なエロゲソングかもしれません。
私がエロゲを知るきっかけともなった作品なので、この記事を見て興味を持っていただけたら幸いです。
《製作スタッフ》
クリエイターの情報
原画 | 樋上いたる |
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シナリオ | 麻枝准 , イシカワタカシ |
音楽 | 麻枝准 , 折戸伸治(がんま) , 戸越まごめ |
声優 | 緑川光(国崎 往人) , 川上とも子(神尾 観鈴) , 柚木涼香(遠野 美凪) , 岡本麻見(霧島 佳乃) 田村ゆかり(みちる) , 久川綾(神尾 晴子) , 冬馬由美(霧島 聖) |
その他 | 魁(雲龍寺魁、まにゃ)(シナリオアシスタンス) , 丘野塔也(天雲玄樹)(シナリオアシスタンス) , 涼元悠一(シナリオアシスタンス) , 藤井知貴(シナリオアシスタンス) |
※ErogameScape-批評空間-様より抜粋
《評価と点数》
《感想》
まず、結論から言いますと、決壊したダムのごとく泣きました。
これほどまでに泣けるゲームは、おそらく人生で出会うことがないと思うほど泣きましたね。
とはいえ、ジャンルとしては死生観なので、合わない人は合わないかもしれません。
本作はキャラクターの個性もかなり強いので、本作をプレイしていく中で登場キャラクター達との反りが合わず、淡々と読んでいるだけだと衝撃の度合いは少ないと思います。
逆を言えば、登場人物たちに魅力を感じれば感じるほど、没入感は大きくなり、クライマックスでの衝撃は大きなものになります。
そうやって、登場人物たちの一挙手一投足に泣き笑いし、どんどん愛着が湧いた結果、とんでもない衝撃を受けたのが私です。
こんな作品があっていいのかと天を仰いだほどです。
どこかにありそうな田舎町の夏を描いた序盤。
遥か遠いいつかの夏を描いた中盤。
そして、過去と現在の夏を繋ぎ、まだ見ぬ新しい夏へと導く終盤。
お見事としか言いようがありませんでした!!
これは、ひとりの少女が宿命に立ち向かう話です。
小さな背中には不釣り合いな大きすぎる宿命。
その重さをしっかりと双肩で受け、終点へと向かう。
それをユーザーは傍観することしか出来ない歯がゆさ。
そして、迎えるただひとつの結末――。
美しくも儚いおとぎ話を、最高の音楽と美麗な作画が支えている。
そんな作品です。
正義感が強い方や、男は女を守ってなんぼだ!!みたいな思考の方はかなりハマると思います。
ちなみに、主人公が旅人ということもあり、いわゆる学園モノとは違います。(ヒロインたちは学生なので制服の描写はあり)
また、京都アニメーションでアニメ化もされており、そのアニメ版も素晴らしい出来なのですが、原作でしか味わえない描写もあるので、原作未プレイの方はぜひやってみてください!
劇場版AIRなんてものはない。