プレマルブログ

美少女ゲームの紹介、感想など。ネタバレには配慮してます。

「生命のスペア」レビュー

散る運命の生命

あらすじ
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「一度『桜紋病(おうもんびょう)』にかかったら、あとは怯えて過ごすだけ」

夙川恵璃(しゅくがわ めぐり)は、病を患っていた。
原因は未だ不明、治療法も確立していないそれは、死に至る不治の病――『桜紋病』。

唯一助かる可能性がある治療法は、心臓の移植のみ。
しかし、適合する心臓が見つかることは奇跡に等しい。
だからこそ、妹の璃亜(りあ)が、デザイナーベイビーとして作られた。
姉の心臓の、スペアになるために。

難病に侵された姉と、彼女のために生まれた妹。
2人の家族を除いて、その秘密を知っているのは、恵璃の友人である静峰竜次(しずみね りゅうじ)だけ。

残された時間と、歪んだ覚悟。
それぞれの気持ちがすれ違う中、迎える結末とは――
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《ゲーム紹介》

今回はあかべぇそふとすりぃから発売された「生命のスペア I was born for you」レビューしていきます。読み方は”生命”と書いて”いのち”です。

 

ミドルプライスで短めの作品ではありますが、決してフルプライスの作品たちに引けを取らない隠れた名作ですね。

 

都合上ルート分岐等がないのは致し方なし。

 

 

《主な登場キャラクター》

 

静峰 竜次(しずみね りゅうじ)

本作の主人公。
堅物で生真面目な性格。
言葉数が少なく、感情表現も乏しい。
母と兄を亡くしており、父親も家を出ているため 現在は広い家に一人で暮らしている。

 

 

夙川 恵璃(しゅくがわ めぐり)CV.橘まお

難病“桜紋病”を発症したまま、日々を生きる少女。
自称クールビューティーだが、普段の言動からはそう見えない。
自分のために死のうとする妹・璃亜を救うことを望んでいる。

 

 

夙川 璃亜(しゅくがわ りあ)CV.花澤さくら

恵璃の妹。 まじめなしっかり者で、大のお姉ちゃんっ子。
仲の良い恵璃と竜次が付き合っていると思い込んでいる。
桜紋病を発症した恵璃を救うため、心臓移植用のスペアとして生み出されたデザイナーベイビー。
恵璃のために死ぬのが自分の役割だと考え、自分の身体が恵璃を救うことを願っている。



 

《制作スタッフ》※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

クリエイターの情報

原画 秋空もみぢ
シナリオ 中島大河
音楽 西坂恭平
声優 橘まお(夙川 恵璃)
手塚りょうこ(夙川 友里恵) , 植木亨(夙川 晴信) , 花澤さくら(夙川 璃亜) , 立花十四朗(静峰 恭也) , 相模一樹(静峰 虎太郎)
池田圭(その他) , ゆうひ(その他) , 君島りさ(その他) , ありかわ真奈(その他) , 囲まこと(その他) , 月森ねね(その他)
歌手 霜月はるか(主題歌「Liblume」)
その他 稲田有機(ディレクター) , 三舛啓(プロデューサー) , 中島大河(企画) , 砂丘太(彩色チーフ) , 雪乃(DTP) , tiko-μ(SE) , ネミ(WEB/システム/ロゴデザイン) , 杏里(スクリプトデバッグ) , JustPress(スクリプトデバッグ) , shimio(スクリプトデバッグ) , SUGAR(スクリプトデバッグ) , フラ(スクリプトデバッグ) , フォントワークス株式会社(フォント) , SIN?(プログラム、スクリプトデバッグ) , KIZAWA studio(株式会社KIZAWA studio)(ムービー) , 朝蔵ひより(彩色) , さくらめ(彩色) , (彩色) , pass(彩色) , kurogane(彩色) , たけお(グラフィッカー)(彩色) , ロギ(背景) , Mijyowaki(背景) , midia(背景) , みっふぃー(背景) , 藤村孝則(背景) , 柴舞(背景) , アトリエピーチ(音声製作)

 

 

www.youtube.com

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

★☆★一言メモ★☆★

・短めのシナリオ

・重めのテーマ性

・全体的に高水準

 

 

《総評》

本作は名前の通り、命をテーマにしています。その時点で、ある意味お涙頂戴的な展開になるのはお察しの通りですね。

そういうのはちょっとなぁ・・・という方は、向いてないでしょう。

逆に、私のような典型的なお涙頂戴ストーリーが好きな方ならば楽しめるかと思います。

 

あらすじにある通り、ヒロインの恵璃は不治の病である桜紋病に侵されています。

この病にかかると助かる術は唯一つ、心臓移植のみ。

そして妹の璃亜は、姉に心臓を捧げるために作られたデザイナーベイビーです。

2人の人間、助かるのは1つの命。

このテーマをおおよそ6時間ほどで描き切ったのが本作です。

 

だんだんと症状が悪化して苦しんでいく様は、とても強くユーザーの心を抉る・・・と言いたいところですが、そのあたりの描写が少し長すぎたかな、と言うのが率直な感想ですね。

クライマックスに向けての盛り上がりとして重要ではあるんですが、冗長すぎる感は否めませんでした。そんなこと言いながら最後は泣いたんですけどね!

 

そのほか音楽や作画など、別段悪いところが何もない反面、突き出た何かもない。というのが本作かと。あとはゴリゴリの死生観というテーマ性が受け入れられるかどうかでしょう。

 

フルプライス作品をやるほどの時間がなく、10時間かからないくらいでサクッとシナリオゲーがやりたい!ってときにもってこいの作品だと思いますので、セール中などに買ってとりあえず積んでおく。みたいのが良いかと。

 

余談ですが、本作の発売が2016年です。

前回記事にした「ママとの甘い性活2」が2017年の発売です。

どういうことなの。