プレマルブログ

美少女ゲームの紹介、感想など。ネタバレには配慮してます。

「さよならを教えて~comment te dire adieu~」のレビュー

言葉、男、狂気、少女、さよなら

ストーリー
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さよなら…。今、全ての人に贈る最期の言葉。

間を見失い、すべてに逡巡し、自分の事さえも分からない男は、悪夢と白昼夢に悩まされながら、
教育実習生としての責務を全うしつつ、迷い子のように橙色の放課後を彷徨い続ける。

校内で出会う少女たちにやすらぎを求め、同僚の女性たちの顔色を伺う毎日。
彼と彼以外の間にあるのは深く暗い奈落だけだった。

彼はそこに転がり落ちるしかないのかも知れない。
そう、昼の次にやって来るのが夜でしかないように、人間が不眠不休で起き続けられないように、
人が空を飛べないように、1+1が2であるように、少女が女へと成長するように、
……至極当たり前のように。
正気と狂気の狭間を超えた時、あなたが目撃する結末とは……!?
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《ゲームの紹介》

今回は三大電波ゲームのひとつとも言われているさよならを教えて~comment te dire adieu~」をプレイしたので、ご紹介したいと思います。

 

先に言いますが、Wikipediaを見ると、なかなかのネタバレをくらいますので、見ない方が楽しめると思います。要注意。(一応ラストのオチは書かれてないけど・・・)

 

公式サイトを覗いたりしても、かなり多くのことを伏せているので、私の記事でも内容については極力触れないようにしますが、それで上手に紹介できるのだろうか・・・。もうね、そうするとね、言える情報が「電波と狂気」くらしかないんですよ(白目)

 

本作の開発には驚きのエピソードがひとつありまして、当時、同じビジュアルアーツの別ブランドから発売されたKanon』が大ヒットしていたため、『Kanon』のようなゲームを作るよう命じられて作られたそうです。どうしてこうなった。

 

 

 

 

《キャラクター紹介》

人見 広介(ひとみ ひろすけ)

本作の主人公。社会科の教員資格が取りやすいという考えから教育実習に参加しているものの、内気な性格故に教育実習そのもに強いストレスを感じている。

校内保険医の大森となえに奇妙な夢の内容を相談する。

 

 

©CRAFTWORK
巣鴨 睦月(すがも むつき)
教室に佇む儚げな少女。主人公を引き付ける清純さと、彼を恐れさせる現実離れした聖性を併せ持つ。彼女の容姿は、主人公の見た夢の中の天使と酷似している。

 

©CRAFTWORK
高田 望美(たかだ のぞみ)
屋上から下界を眺める少女。快活で人懐っこい印象。煙草を吸いに屋上へと出た際、主人公は彼女と出会った。

 

©CRAFTWORK
田町 まひる(たまち まひる
校庭に現れる少女。主人公の幼馴染で、彼を「おにーちゃん」と呼び慕う。外見も性格も子供っぽい。感情の起伏が激しく、無邪気で気紛れ。

 

©CRAFTWORK
目黒 御幸(めぐろ みゆき)
図書室で司書係を務める少女。人と接するのが苦手で、図書室で本を読み耽っている。物事を斜めに見る傾向がある。眼鏡をかけている。兄がいる。

 

©CRAFTWORK
上野 こより(うえの こより)
弓道場に現れる少女。小柄だが巨乳。常にぼんやりしていて、少々抜けた性格。しかし、大変な毒舌家で、その言動は主人公の心を深く傷付ける。

 

©CRAFTWORK
大森 となえ(おおもり となえ)
校内保健医。喫煙者。常に気だるい雰囲気を漂わせている。生徒からの人気は高く、主人公の相談相手にもなる。

 

©CRAFTWORK
高島 瀬美奈(たかしま せみな)
主人公の教育実習を担当する教師。スポーツで引き締まった肉体を持つ美人。冷酷な印象を持つ、毅然とした女性。

 

《製作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 長岡建蔵(美駒)
シナリオ 石埜三千穂 , 長岡建蔵(美駒)(サブ)
音楽 さっぽろももこ(RIKA) , I've(主題歌)
声優 田中美智(多田美智)(上野 こより) , 佐々木あかり(巣鴨 睦月) , あさり☆(田町 まひる) , 紬叶慧(目黒 御幸) , 天天(高田 望美)
涼森ちさと(大森 となえ) , 佐伯ゆりこ(高島 瀬美奈)
歌手 MELL(主題歌 「さよならを教えて」)
その他

長岡建蔵(美駒)(企画・原作、構成、監修、CG、デザイン、音声収録、演出) , 石埜三千穂(構成) , 荻原純(CG) , FlyingShine(有限会社フライングシャイン)(CG) , 田所広成(レレレレコード、南波九)(協力) , 上野公園にいたおじさん(協力) , Navi(協力) , VISUAL ARTS(VisualArt's、株式会社ビジュアルアーツ)(協力) , 氏賀Y太(協力) , 小林英茂(協力) , あやせまい(水海月ぱや、piyomi、ぴよ、ぴよみ、ぴの人)(協力) , 玉手峰人(協力) , 津田くみえ(協力) , まなべあや(協力) , 小川健一(協力) , 山口則章(協力) , 長縄(組立、CG、背景) , 小原彰夫(背景)

 

※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

 

 

 

《評価と点数》

評価項目について

・シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ・わかりやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

・作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

・ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

・BGM・・・作中で使われたBGMの評価

・システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

 

★☆★一言メモ★☆★

・狂気の中で展開される整合性があった。

・全般的にずっと暗い。だがそれがいい

・演出は良いが、古い作品のためUIは平凡。しかたないね。

 

《総評》

三大電波ゲームの一つということ、パッケージ版がプレミア価格になっていること、その他本作に漂う噂の数々・・・

色んな期待と不安が混じりながらプレイした結果・・・

 

そこまででもなかったよ・・・?

というのが、正直な感想です。

 

もしかしたら私がバグっているor作品を理解できていないだけという可能性もありますが、プレイしたら精神に異常をきたすのではないか?くらい身構えることはなかったな、と。

たしかに狂ってますよ、これ。いい感じに狂ってます。

でも、支離滅裂だとか意味不明、理解不能とか。そういうことではなかったな、と。

 

ずーっと橙色の絵と薄暗い雰囲気のBGM。効果音や演出もいい味が出てました。

そこに上記のような狂った要素が追加されていくわけです。

ネタバレを踏んでなければ、ん?なんだこれ?とか。

これってもしかして・・・とか。

そういう風に思考を張り巡らせながら、この世界を堪能するわけです。

 

どう捉えるかはユーザーによって差異があるかと思いますが、なんとなくこういうことかな?とか想像しながらプレイできる部分は多いです。何もかもわけわからん、とはならないかと。

 

「気付きの話」という風に例えた方がいましたが、まさしくその通りかと思いますね。気付くことの積み重ねを楽しむゲームになるかと思います。

 

あくまで私個人の感想ですが、本作にメッセージ性はなかったかな、と。

この作品を通じて何か訴えようとしているとか、こういう風にユーザーに受け取ってほしいとか、そういう類の作品とは思わなかったです。

 

単純に、こういうお話でした。おわり。みたいな。

 

え?何が言いたかったの?とか。だから何なの?とか。

そう考えちゃう方は向いてないかもしれません。

 

いいんですよ。そんなもんは。

作品に触れて、自分がどう感じたか、何を思ったのか、そういう方向に考えられる人はやってみて損はないかと。

理屈っぽく考えてもいいし、単純に、理由はわからないけど○○と感じた、とか。

クリア後はそういう風になる作品かと思います。

 

パッケージ版はプレミアがついていて、入手困難ですが、プレイするだけならDLsiteで2,750円で購入できます。Windows10にも公式対応です。(2022.10月現在)

プレイ時間も6時間くらいで終わると思うので、気になってる方はやってみましょう。大丈夫、怖くないよ。ふふふ。

 

追伸:略称の「さよ教」ってどう読むのかしら。さよきょう?さよおし?私は後者で読んでるけどあってるのかな・・・