プレマルブログ

美少女ゲームの紹介、感想など。ネタバレには配慮してます。

「Sumeer Pockets REFLECTION BLUE」のレビュー

どんな時も—―夏の青さを、覚えていた

ストーリー
―――――――――――――――――
主人公である鷹原羽依里(たかはら はいり)は、亡くなった祖母の遺品整理のために夏休みを利用して1人で鳥白島にやってきた。

1日数本しかない連絡船を下りたとき、1人の少女と出会う。
彼女は潮風に髪を遊ばせながら、遠くを…海とも空とも言えない境界線をただ眺めていた。
気がつけば少女はどこかへ行ってしまい、羽依里は狐に摘まれた気分になりながら、祖母宅へ向かう。

そこではすでに親戚の叔母がいて、遺品整理を行っていた。
羽依里は、祖母の思い出の品の片付けを手伝いながら、初めて触れる「島の生活」に戸惑いつつも、順応していく。

都会暮らしでは知ることの無かった自然とのふれ合い。
忘れていた懐かしい何かを、思い出させてくれるような、そんな生活だった。

海を見つめる少女と出会った。
不思議な蝶を探す少女と出会った。
思い出と海賊船を探す少女と出会った。
静かな灯台で暮らす少女と出会った。

島で新しい仲間が出来た――

この夏休みが終わらなければいいのにと、そう思った。
―――――――――――――――――

今回は老若男女に大人気のSummer Pockets REFLECTION BLUE」のレビューをします!

前回のラムネに続き夏ゲーですね。まあ、季節感大事ってことで。

また、本記事は私の鍵っ子魂が隠せない部分があるかもしれません。お見苦しいかもしれないけど許してください・・・

 

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《ゲームの紹介》

本作は2020年にKeyから発売された「全年齢向け」の美少女ゲームです。副題のREFLECTION BLUE(以下"RB"表記)がない通常のSummer Pockets(以下"無印"表記)は2018年に発売されています。

何が違うのか?というところですが、ざっくりいうと無印から新ヒロイン追加したり、シナリオの加筆修正を行ったり、新規CG・BGMを追加したり、などなど。そういったものがRBとなっています。

なので、これからプレイする方はこだわりがなければRBで良いでしょう。

また、PC版だけだなく、iOS版、Android版、Nintendo Switch版、PS4もあるので、プレイ環境は選びたい放題です!(ちなみに私はNintendo Switchでやりました)

 

※※※余談ですが、本作は私が大きな期待をしていた作品でもあります。Keyから発売されたフルプラとしてはAngel Beats! -1st beat-以来ですが、これは完結していない作品なのでまだ未プレイです。そうすると、私にとってはRewrite以来のフルプラ作品でした。なんと、その間7年。もっと言うとRewriteの企画は樋上いたる氏だったので、私の敬愛するだーまえが企画を担当したフルプラ作品としてはリトバスEX以来。10年ぶりです。それでいてサマポケ無印発売当時は忙しくてプレイできず、やっとの思いでプレイしたのが昨年のRB。なんと13年ぶりの麻枝作品。気持ち良すぎだろ。

 

 

《製作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 Na-Ga , 和泉つばす , ふむゆん , 永山ゆうのん , えんぎよし(SDイラスト)
シナリオ 魁(雲龍寺魁、まにゃ) , 新島夕 , ハサマ(玖保田桂吾、飯山満)
音楽 麻枝准 , 折戸伸治(がんま) , 水月陵(KIYO) , どんまる , 竹下智博
声優 花澤香菜(七海、語り部) , 嶺内ともみ(久島 鴎) , 田中あいみ(加藤 うみ) , 小山さほみ(水織 静久) , ファイルーズあい(神山 識) , 高森奈津美(空門 蒼、空門 藍) , 岩井映美里(紬 ヴェンダース、ツムギ) , 一宮朔(野村 美希) , 小原好美(鳴瀬 しろは) , 千葉翔也(鷹原 羽依里)
鈴木このみ(イナリ) , 熊谷健太郎(三谷 良一) , 小若和郁那(久島 鷺) , 浜田洋平(加納 天善) , 高本めぐみ(岬 鏡子) , 田中翔二郎(徳田 実篤) , 水谷瑠奈(恵) , 白石稔(鳴瀬 小鳩)
歌手 鈴木このみ(OP曲「アスタロア」、ED曲「Lasting Moment」、メインテーマ「アルカテイル」) , rionos(pocketED曲「ポケットをふくらませて 〜Sea, You Again〜」) , YURiKA(挿入歌「夜奏花」、神山識ED曲「青き此方」) , 水谷瑠奈(挿入歌「羽のゆりかご」「夏の砂時計」) , 嶺内ともみ(久島鴎キャラクターソング「Departure!」「with」) , 岩井映美里(劇中歌「紬の夏休み」) , 高森奈津美(空門蒼キャラクターソング「比翼の蝶たち」) , 小原好美(鳴瀬しろはキャラクターソング「夏に君を待ちながら」、劇中歌「しろはの子守歌」)
その他

馬場隆博(BABA.DOS)(エグゼクティブプロデューサー) , 魁(雲龍寺魁、まにゃ)(ディレクター、演出) , 丘野塔也(プロデューサー) , 麻枝准(原案) , yucchi(アシスタントディレクター、グラフィック、ロゴデザイン) , 今科理央(シナリオアシスタント) , ハサマ(玖保田桂吾、飯山満)(演出) , 新島夕(演出)

※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

★☆★一言メモ★☆★

・おおむね悪いところが何もない

ミニゲームはやりこむと時間泥棒

・まだまだKeyはオワコンじゃないという力強さを感じた

 

 

《総評》

クリア後の第一印象は、だーまえのもつ独特の雰囲気を、本人が書かずとも成功した作品。です。

 

Keyというブランドに、専属のシナリオライターが不在となっている事実はとても大きいと思います。

それに輪をかけるようにKeyの絵と言えば・・・でおなじみの樋上いたる氏も退職してしまい、もはや「Keyってどんなのだっけ?」という状態だったような気がしていました。

ここしばらくは外部の有力者(田中ロミオ竜騎士07,等)を使ってブランドの存続を保っていたわけですが、彼らの個性はかなり強く、従来のKeyと比べるとかなり違う色味が出ていたはずです。

 

そこに新しい風を吹き込んだのが本作と言えるでしょう。

2000年代の頃のKeyの雰囲気を保ちつつ、最近のニーズにも応えるかのような出来栄えは目を見張るものがあります。

 

本作が世に出たことによって、Keyというブランドに新しい光が差し込んだのは間違いないはず。

それは従来のKeyとは少し違うかもしれませんが、魂を正統に受け継ぐことは成功したのだと証明してくれました!Keyの今後の活躍に期待です!!

 

このページでは一部、Key Official HomePageの画像素材を使用しています。
また、これらの素材を他へ転載することを禁じます。

 

 

「ラムネ」のレビュー

欲しいと願うのは取れないから?

ストーリー
―――――――――――――――――
地元の学園に通う主人公は、夏が訪れるたびに、
「今年こそはなにかが起こるんじゃないか?」
というドキドキした気持ちを感じていた。

そんな中、今年も主人公は、不思議な胸騒ぎを抱いたまま夏休みを迎えることになるのだが…。

主人公と触れ合うヒロインは、
ドジな幼なじみの近衛七海
元気いっぱいなイトコの仲里ひかり
明るく素直な妹の友坂鈴夏、
世話好きな先輩の石和多恵の4人の少女たち。
―――――――――――――――――

さて、今回は「ラムネーション!」「ラムネ」をプレイしたので、レビューをしていこうと思います。

夏、海、田舎・・・といういかにもな夏ゲーなので、夏にやるといいのかな?

 

《ゲーム紹介》

「ラムネ」はねこねこソフトから2004年に発売。翌2005年にはPS2へ移植され、アニメ化もされた人気作となっております。

本作は少し変わったゲーム構成をしており「幼少期」と「青年期」の2パートに分かれます。以下、Wikipediaより一部抜粋。

 

みずいろ』同様に主人公たちの子供時代を描いた過去パートがあり、そこで出現するヒロインたちにまつわる選択肢の結果によって各シナリオ(現在パート)に分岐する(過去パートに登場しないヒロインもいる)。攻略ヒロインが異なると一部キャラクターの性格が変わる点も同じ。文字通りノベル感覚で進行するが、選択によってはCGが見られなかったり、あまりにも酷い選択をするとバッドエンドになる場合もある。

 

こう見ると前編後編みたいな構成かな?と思えるかもしれませんが、幼少期のかなり早い段階から攻略ヒロインのフラグを立たせる必要があり、共通パートがほぼ存在しない感覚でした。

また、シナリオ、原画、共に複数の方が担当しているのでバラつきが目立ちます。(特にシナリオ)

この部分はメーカーである「ねこねこソフト」の特徴にもなるかと思いますので、楽しめるかどうかはユーザーの好みが大きくでるかもしれませんね。

 

注意事項になりますが、私がプレイしたのは初回パッケージ版で、Windows10の64bit版において一部軽度なバグ(BGM再生の不具合、既読文が未読扱い、まれにフリーズ等)がありました。購入を検討中の方はプレイ環境の確認をしましょう!

 

 

《制作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 あんころもち , 司ゆうき , u-r , 秋乃武彦(あきの武彦) , 川原誠(サブ) , あきづきりょう(秋月亮)(サブ) , いくたたかのん(生田鷹呑)(サブ)
シナリオ 片岡とも(ぽこつ☆とも、へぽこ☆とも) , 秋津環 , 海富一 , 中森南文里(一砂、守河辰巳)
音楽 ランティス(Lantis) , MANYO(まにょっ、Little Wing、六浦館) , Barbarian On The Groove , 猫野こめっと , Ebi , 443 , Elements Garden , TILDE , 天乃雀 , 安瀬聖(ANZE HIJIRI、ANZIE)(ED曲)
声優 青山ゆかり(仲里 ひかり) , 神村ひな(MIKAKO)(友坂 鈴夏) , まきいづみ(石和 多恵) , 籐野らん(近衛 七海)
鷹月さくら(佐倉 裕美) , 楠鈴音(近衛 各務)
奥森香由(女将)
歌手 佐藤ひろ美(佐藤裕美)(OP曲「なんてね76's」) , Duca(ED曲「ラムネ」) , KAKO♪(KAKO)(挿入歌「夕凪」)
その他 片岡とも(ぽこつ☆とも、へぽこ☆とも)(ディレクター) , 片岡せいやん(せいやん)(プロデューサー、広報・営業)

※ErogameScape-批評空間-より抜粋

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

 

★☆★一言メモ★☆★

・ホイールスクロールの文字送り不可

・良くも悪くも平坦なシナリオ

・ルートによって一部キャラの性格が大きく変わる

・EDテーマ曲「ラムネ」が素晴らしい

・クリア後のおまけ要素多め

 

《総評》

舞台はとある海沿いの田舎町。季節は夏。

一緒に住む妹、隣に住む幼馴染、面倒見の良い先輩、夏休みを利用して遊びに来るイトコ。

そんな四人の女の子と過ごす、ひと夏の物語・・・

 

不可思議な力とか、何かの能力だとか、そういったものは一切ありません。

良くも悪くも「日常」を描いた作品だと思います。

正直、日常過ぎて起伏の少ないシナリオに飽きを感じながらプレイしていました・・・

が、幼馴染の「近衛七海」ルートだけは別です。

日常の範囲を超えないまま起こり得る可能性、そして、近すぎる幼馴染という距離から恋人へと発展していく変化の過程は目を見張る物がありました。

そして・・・七海ルートのEDで流れる「ラムネ」はかなりの破壊力があります。

本作の良いところは七海ルート+EDテーマ「ラムネ」のコンボに凝縮されていると言っても過言ではないと私は思ってます。(ファンに怒られるかな・・・)

 

ちなみに、意見が分かれそうなのは妹の鈴夏ルートです。

鈴夏の性格が他のルートに比べて大きく変容します。

こんな変わることあるの!?ってくらい変わります。アリかナシかは人によるでしょう・・・

 

©ねこねこソフト

他に驚いたのはクリア後のおまけ要素ですね。

おまけ要素がすごい多いです。これだけあるなら、ファンディスクで出してもよかったのでは?ってくらいおまけ要素があります。

あれ?ファンディスク同梱版だっけな?と、パッケージを見直した私がいました(ガチ)

 

七海ルートだけ切り取れば85点くらい点数つけれるんですが、その他がうーん・・・でしたので、最終的な点数は75点にさせていただきました。

もう一度繰り返しますが、七海ルート+EDの「ラムネ」は素晴らしいです!!

曲だけ聴いたことあるという方は、ぜひプレイしてください!

 

幼馴染、近すぎる距離、恋心、夏、約束。

 

この辺のワードに惹かれるならば、やる価値ありですよ!

 

ラムネ

4,180円

「ショコラ maid cafe "curio"~"Re order"」のレビュー

「お帰りなさいませ、ご主人様・・・」

ストーリー
―――――――――――――――――
父子家庭で育った主人公に、父の再婚で新たな家族が出来た。
いきなりその事実を知らされた主人公。
おまけに父と母は新婚旅行で3ヶ月かけて世界を一周してくるという。
父が経営していたアンティーク喫茶店の代理店長まで任され、
会ったばかりの義理の妹すずとの同居生活も始めることになった。

いきなり始まった新生活に、主人公は困惑しきり。
世間知らずの少女、美里と運命的な出会いを果たすわ、すずは寂しいと言ってベッドに忍び込んでくるわ…

その他、元同級生や、幼なじみ、喫茶店のスタッフなど、3ヶ月の間に、主人公は様々な女性と知り合い、恋に、仕事に楽しい生活を送ることに。
―――――――――――――――――

www.youtube.com

 

本日は「ショコラ  maid cafe "curio"~」のレビューをしていきます。

《ゲーム紹介》

作の初出は2003年となかなかに古く、いわゆる、まるねこ三部作の一作目となります。

※まるねこ三部作とは・・・原画家のねこにゃんと脚本の丸戸文明がタッグを組んで、戯画から発売された「ショコラ」「パルフェ」「この青空に約束を」の三作品を指します。

 

そして翌2004年にリメイク版である「ショコラ maid cafe"curio"~"Re order"」が発売され、そこからさらにこのRe orderのリメイクが2021年に発売されました。

リメイクのリメイクってどういうこと?となりますが、要は最新OSに対応させたver.です。

また、ショコラを含めた名作がそろい踏みの「戯画ロイヤルスウィートコレクション」というのもあるので、これからお買い求めの方はこれを購入するのがいいかもですね。

 

また、シナリオは丸戸文明氏が担当しているので、折り紙付き・・・と言いたいところですが、実は、このショコラには下記のようなエピソードがあります。(以下wikipediaより抜粋)

ライターの途中降板により急遽入った丸戸史明が初めて注目を集めた作品である。ねこにゃんがある程度絵を描いてからシナリオライターが逃亡し、丸戸が代理ライターとして入ってきた際に構成をすべて変更したため、すでに描き上がっている絵に対してシナリオを書くという変則的なことになり、そのあたりの整合性がとれなくなっている。

実際にプレイするとわかるのですが、一部キャラのルートだけクオリティが高く、それ以外は平凡という感じです。

 

 

 

《制作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 ねこにゃん
シナリオ 丸戸史明 , 企画屋(サブ)
音楽 HirasanI've(主題歌)
声優 三重野亜未(チロル) , 松下雅(大村 翠) , 鳩野比奈(桜井 真子、空港アナウンス、同級生3) , かわしまりの(橘 さやか) , 桜井美鈴(真名井 美里、携帯メッセージ) , 乃田あす実(秋島 香奈子、お母さん、主婦、同級生4) , 鷹月さくら(結城 すず、キュリオ店員2)
一条和矢(一条和也)(榊原 宏幸)
ぷちとまと(すずの祖母、キュリオ店員1、駅の売り子、男の子、同級生2、子犬) , 友田太基(仕立て屋) , 石川大介(吉田、雨宮 悠太、幹事2、客4、医者、技術者、少年B、犬) , YUKAさん(客2、居酒屋店員) , 後野祭(真名井 昭雄、テレビ局アナ、幹事1、同級生5、不動産屋) , 魔魚(笹尾、AV勧誘・監督、ナンパ、客1、通行人1、同級生6) , 上別府仁資(結城 誠介、理事長) , 中村由美(結城 音弥、アナウンサー、赤ちゃん、通行人2・3、同級生1、猫)
歌手 KOTOKO(主題歌 「Cream+Mint」)
その他 戯画(企画)神月社(OPムービー製作)

※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

 

 

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

★☆★一言メモ★☆★

・BGMの印象が薄い

・シナリオの品質にばらつきがある

・主題歌の「Cream+Mint」は魅力的

 

《総評》

主人公の結城大介が、ひょんなことからメイドカフェcurio(キュリオ)の店長代理として店舗運営に奔走される中、同メイドカフェのスタッフと仲を育んでいく・・・というストーリー展開で、舞台設定やストーリー展開には何も問題がなかったように思えます。

 

が、しかし、本当に残念なのですが、丸戸文明氏が最初から脚本を担当したわけではないので、各ヒロインのルートに差があります。

具体的には翠と香奈子は良いのですが、他のキャラは平凡・・・といった印象でした。

私の場合は、さやか→真子→すず→美里→翠→香奈子の順でプレイしましたが、もしも前半4人だけだと70点とか、それくらいにしかならなかった可能性があります。

ところが、翠と香奈子の話だけ高得点を叩き出せるクオリティがあったんです。

で、足して割ったら82点・・・というところですね。

キャラクター自体は全員魅力的だったので、最初から丸戸氏がシナリオを担当していればもっともっと評価が高いものになったのは明白です。そう思えば思うほど、非常に残念な気持ちになります。ダイヤモンドの原石だったのは間違いなかったのに・・・

 

・・・でも大丈夫!!

本作にはスピンオフがあります。

その名もパルフェ ショコラ~second brew~」です。

このパルフェは同じくメイドカフェを舞台にしつつ、ショコラとの繋がりを持っており、それでいて丸戸氏が最初から最後まで脚本を担当しています。

パルフェだけでも世界観は成り立っているので、いきなりパルフェをやっても大丈夫なのですが・・・ショコラからプレイしたほうが120%楽しむことが出来ますので、しっかりとショコラからプレイすることを推奨します!!

 

「車輪の国、向日葵の少女」のレビュー

それは、ただ—―正義の象徴である向日葵に向けて。

ストーリー
―――――――――――――――――

この国には刑務所がない。

罪人は刑務所に入らず、罪状に応じた特殊な「義務」を負うことになる。

その義務の内容は様々で、異性との接触が禁止されたり、一日が十二時間にされたり、親権者に絶対服従しなければならなかったり・・・。

そうやって、その個々人に向けた義務を果たすことで罪を償わせる。

刑務所がなければ当然囚人服もない。

代わりに、罪人である証としてバッジが付与される。

周囲の人間は、そのバッジを見ることで、その人物が罪人であることを認識する。

そんな義務を負った人たちを管理する職業がある。

それが「特別高等人」と呼ばれる国家公務員だ。

世の中には、多種多様な義務があり、特別高等人はあらゆる状況に対処しなければならない。

したがって、他人の行動を予測する心理学、暴れる罪人を取り押さえる体術など、人を管理するための能力全般が求められる。

そして、最上級の国家公務員として、特別高等人には強大な権限が与えられている。

必要とあれば罪人の基本的人権を剥奪し、プライバシーを侵害することはおろか、生殺与奪すら自由なのだ。

そんな「特別高等人」になる最終試験。

主人公の「森田賢一」は、今まさに、その試験を迎えようとしていた—―

―――――――――――――――――

 

 

さて、今回は今更レビュー記事が必要かどうか怪しいくらいの名作車輪の国、向日葵の少女のレビューをしていきたいと思います。

《ゲームの紹介》

本作の発売は2005年とそこそこ古く、あかべぇそふとつぅより発売されました。

その後家庭用ゲーム機への移植(Xbox 360PSPPS3)がされており、移植版にはファンディスクである「車輪の国、悠久の少年少女」より「法月編」が同梱されているようです。

本編+ファンディスクの法月編をクリアすることで、車輪の国のストーリーを200%楽しむことが出来るので、これからプレイする方はファンディスクも一緒にやるぞ!という意気込みの方がよいかもしれません。(本編だけでも楽しめます)

余談ですが、ファンディスク全編クリア後に出現するオマケ話(公式による原作破壊)が面白いので、それも楽しんでいただければと思います!

 

 

 

 

《製作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 有葉
シナリオ るーすぼーい
音楽 如日(UI-70) , 下地和彦 , Ebi , まつ , tiko-μ , Morrigan(WAVE)(主題歌、ED曲) , MANYO(まにょっ、Little Wing、六浦館)(挿入歌)
声優 芹園みや(三ッ廣 さち) , 紫華すみれ(大音 灯花) , 新城麻奈(日向 夏咲) , 籐野らん(樋口 璃々子)
神月あおい(まな) , 倉田まりや(南雲 えり) , 盛啓介(卯月 セピア) , 風音(大音 京子) , 馬並硬太(治安警官、他) , さとう雅義(法月 将臣)
石本篤(その他) , 齋藤亮太(その他)
歌手 片霧烈火(主題歌「紅空恋歌」、挿入歌「そらの隙間」、ED曲「祝福の大地、暁光の世界」)
その他 高橋善之(プロデューサー/制作進行) , るーすぼーい(企画) , 神月社(OPムービー製作) , 雪乃(グラフィック) , えきすぱあと(グラフィック) , おかな(グラフィック) , ikki(グラフィック) , ごとうまいこ(グラフィック) , 浅海朝美(浅美朝海)(グラフィック) , 宮嶋文(グラフィック、Webデザイン/システムグラフィック) , 覇王・左近(スペシャルサンクス) , バブルス(スペシャルサンクス) , マス裸王(ます裸王)(テストプレイ/文章校正) , SIN?(プログラム、演出/スクリプト) , tiko-μ(効果音) , TAB act1(TABact1)(収録スタジオ) , 三舛啓(営業) , るいるい(外注背景) , 椎葉優(外注背景) , ごとうまさと(外注背景) , 羽鳥志庵(外注背景) , ラウジャ(演出/スクリプト) , 憲yuki(司城憲幸、司城)(演出/スクリプト) , いちご(演出/スクリプト、広報) , JoKe(背景) , 野見宿禰(背景) , じしゃ(背景) , AG-promotion(AGプロモーション)(音響制作) , 池田大輔(音響制作担当) , 久瀬義美(音響監督)

※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

 

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

★☆★一言メモ★☆★

・エロゲ三大親父の一人「法月将臣」

・完璧超人系主人公

・感動と驚愕のシナリオ

 

 

《総評》

うーん、素晴らしい。ここまで衝撃を受けたエロゲは他にありません。

終盤の圧倒的展開は、マウスクリックが止まりませんでした。

じゃあ終盤まではつまらないの?と聞かれたら答えはノーです。

 

物語の序盤~中盤は、ヒロイン一人ひとりに焦点を当てて、各ヒロインが抱える問題を解決していきます。

それがこれっぽっちもおざなりにはなっておらず、各章でボロボロに泣きました。

 

罪を償うために、とある義務を負った少女たち。

果たして、その義務は本当に必要なのだろうか?

罪を償うために義務を負わせることは正しいのだろうか?

—―そもそも、それは罪だったのだろうか?

罪を犯したから、義務を負ったから。

それだけのことで、人の尊厳とは疎かにされていいのだろうか?

 

特別高等人は罪人の「更生」という名の下に、絶対的な権力を付与されている。

更生のために必要な指導ならば、プライバシーの侵害はおろか、生殺与奪すら自由。

そんな絶対的権力者が許される世の中は、正しいと言えるのだろうか?

 

 

「人を好きになれること、時間が平等であること、親が幸福であること、それくらい望んでもいいじゃないですか?」

 

正義とは何か。

ぜひ、その目で確かめてください。

 

 

「ぼくの一人戦争」のレビュー

—―泣くまで戦え。

 

ストーリー
―――――――――――――――――
「最期の独りになるまで、このゲームは終わらない」
恋人の犬塚るみが、抜き身の日本刀を振って、そう言った。

ある穏やかな春の日、里見永治が知っている海辺の田舎町は世界を一変させた。
通い慣れた学園には暴力的な緊張が張り詰め、
悪意をもった『敵』の姿は目に見えず、
しかし確実に迫ってくる。


少年少女たちは大切なものを守るため、それぞれに武器を手に取った。
それは、最後の一人を作らないようにするための、心優しい戦いだった。

極限の運命にもてあそばれた二人を描いた、感動のヒューマンドラマ。
―――――――――――――――――

 

 

《ゲーム紹介》

本作は、2015年に「あかべぇそふとつぅ」から発売されました。

同ブランドの看板である、るーすぼーい氏(シナリオ)と有葉(原画)氏がタッグを組んだ作品であり、過去には車輪の国、向日葵の少女」「G戦上の魔王」などもこのタッグによる作品となっています。

残念ながら本作はリメイク等は行われておらず、ファンディスクもありません。

作中の戦いを模したミニゲーム?のようなもので、「ぼくの一人戦争+」というのがあるようですが、本記事では紹介しません。

 

また、公式サイトでも言ってある通り、攻略可能ヒロインは1人です。

一本道のシナリオで、なんなら選択肢が存在しません。(好き嫌い分かれるポイントかも)

 

夏を舞台としていますが、季節感が強いゲームかというと、そこまででもないので、その点は気にしなくて良いと思います。

 

ちなみに、序盤のみ縦書きで文章が表示されます。

実際のプレイ画面

クリア後から振り返ってみても、なぜ序盤だけ縦書き表示にしたのかの理由はイマイチ分からず、それでいて背景と文字が被って読みにくいときがありますが、1時間くらいなので我慢しましょう!

 

www.youtube.com

 



《製作スタッフ》

クリエイターの情報

原画 有葉
シナリオ るーすぼーい
音楽 西坂恭平
声優 三代眞子(犬塚 るみ)
佐藤健(二宮 徹) , 紫華すみれ(前脇 しのぶ) , 沢澤砂羽(岡部 沙代) , 真中海(工藤 命) , 犬神帝(里見 蓮司) , 斉藤愛子(錦戸 結花) , 柴田秀勝(長門 大地)
歌手 櫻川めぐ(桜川めぐ)(OP曲 「sacrifice Love」) , しほり(瀬名、She-holly)(挿入歌 「ふたりの果て」、ED曲 「静かに流れる日々の中で」)
その他 γ(眼間成珠)(ディレクター) , 三舛啓(プロデューサー) , るーすぼーい(企画) , おかな(彩色チーフ) , 雪乃(DTP) , tiko-μ(SE) , ネミ(WEB/システム/ロゴデザイン) , shimio(スクリプトデバッグ) , RASU(スクリプトデバッグ) , SUGAR(スクリプトデバッグ) , 杏里(スクリプトデバッグ) , 道乳々(デバッグ) , ざっきー(デバッグ) , フラ(デバッグ) , 後藤聡一朗(HD後藤)(パブリック) , フォントワークス株式会社(フォント) , SIN?(プログラム) , KIZAWA studio(株式会社KIZAWA studio)(ムービー制作) , 星クズの夜(彩色) , 湯浅眞(彩色) , ikki(彩色) , 桃飴こもも(彩色) , (彩色) , カヤ(彩色) , もみじ(彩色) , (彩色) , maimi(彩色) , YOU(グラフィッカー)(彩色) , 千年(彩色) , 有限会社アフェス「無月庭」(彩色) , 鏑木かんら(彩色) , pass(彩色) , 砂丘太(彩色) , ロギ(背景) , Mijyowaki(背景) , BraveHearts(株式会社ブレイブハーツ)(音声制作)

※ErogameScape-批評空間-様より抜粋

 

 

《評価と点数》

※評価項目について※

シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。

作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価

ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価

BGM・・・作中で使われたBGMの評価

システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価

 

★☆★一言メモ★☆★

・選択肢無し攻略ヒロイン一人の一本道で約12時間

・車輪とG線という高すぎる壁

 

 

《総評》

物語全般を通して、その必要あったかな?とか、この設定いるのか?とか、思うことはあります。

とはいえ、そういう野暮なことを考えなければ、いかにもるーすぼーいのシナリオだなという雰囲気はありました。

何点か涙を流した場面もありましたし、そんな低評価をくらう作品でもないよね。というのが率直な感想です。

 

有葉氏が描くキャラのかわいさはかなり評価できますが、その他はこれといって強く刺さる要素がなかったのが残念です。まあ、悪いところも特になかったので、マイナスではないんですけどね。

 

ただ、若干のとっつきにくさはあります。

やはり、選択肢なしの一本道は、読まされてる感が強くて疲れました。

最近気づいたのですが、どうやら私は、選択肢があることによって、自分の意志で物語を進めている=主人公に感情を移入できる。という人間のようです。

 

他にも物語の設定に関して首をかしげたくなる部分や、悪役キャラの根拠が弱いとかどうしても悪目立ちする部分があることはあります。

 

が、しかし。

それでも、やっぱりるーすぼーいなんですよ。

巨悪に立ち向かう主人公の姿やヒロインの姿。

これは心を打たれるものがあります。

 

なので、氏が描いた他の作品に対し、どの部分を評価していたかによって本作の見え方が変わります。

単に『伏線回収の人』として氏を捉えた場合は、本作は粗が目立ち、厳しい評価になるでしょう。

しかし、『悪に負けない姿勢』に心を打たれていた方は、本作の良い部分もしっかりと受け入れられるのではないか、と予測します。

 

プレイ時間も短めの作品なので、腰を据えてコレをやるぞぉ!という気概ではなく、何かの合間にコレやっとこうかな?一応るーすぼーいでしょ?くらいでやると、十分楽しめると思います。

 

最後に強く言っておきます。

車輪とG戦、これと比較したらダメ、絶対。