「智代アフター〜It's a Wonderful Life〜」のレビュー
人生の宝物を探しに行こうー
ストーリー
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町外れの廃品回収屋に就職した明也(主人公)は一人暮らしを始め、
恋人の智代と蜜月の日々を送っていた。
そこへ、智代の弟 鷹文が父親の隠し子 とも を連れてくる。
ともは母親に置き去りにされており、やむなく明也と智代が保護することになった。
さらに夏休みを前にして鷹文の彼女、河南子も家を飛び出してやってきた。
明也、智代、とも、鷹文、河南子。
この5人で過ごす最初で最後の夏休みが始まる。
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今回は賛否両論がある「智代アフター〜It's a Wonderful Life〜」の概要と感想を述べていきます。
ちなみに、プレイしたのは10年以上前のPSP版なので、今回は当時の記憶を辿りつつ、最新の概要等を調べなおした記事になります。
《ゲーム紹介》
さて、本作は2005年にkeyより発売され、その後度重なるリメイクと移植がなされます。
2007年にPS2でリメイクされたのきっかけに、2009年にはPSP、2010年にはXbox、そこからさらにスマホ版などもリリースされ、現時点(2022.06.12.)での最も新しいのは、2020年に発売されたNintendo Switch版となります。
また、2007年にPS2でリメイクされる際に、シナリオとビジュアルが大幅に追加され、それ以降の作品は基本的にこのPS2版が元となっているようです。
ちなみに、本作は前作となる「CLANNAD」の外伝的立ち位置となっており、CLANNADにおけるヒロインのひとり、坂上智代をメインに据えた物語となっています。
《制作スタッフ》
クリエイターの情報
キャラデザ | フミオ , ![]() |
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原画 | フミオ |
シナリオ | ![]() |
音楽 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
声優 | 一色ヒカル(坂上 智代) 佐々木あかり(三島 とも) , 朝咲そよ(三島 有子) , 涼森ちさと(坂上 鷹文、河南子) , 谷俊介(岡崎 直幸) , 富樫ケイ(管理人) 新田祐一(岡崎 朋也) , 春日部勝利(その他) , 加古川高(その他) , 須藤彦一(その他) , おだかず(その他) , ジャンボ・ハバリ(その他) |
歌手 | ![]() |
その他 | 馬場隆博(BABA.DOS)(エグゼクティブプロデューサー) , ![]() ![]() |
※ErogameScape-批評空間-様より抜粋
《評価と点数》
※評価項目について※
シナリオ・・・話の構成、文章の読みやすさ、語句の使い方など。文章全般の品質と物語としての面白さにおける評価。
作画全般・・・キャラクターや背景、イベントCGなど、全般的な絵の評価
ボーカル曲・・・OP曲、ED曲、挿入歌など、作中で使われた歌が入っている曲の評価
BGM・・・作中で使われたBGMの評価
システム・・・UI関係全般と演出、効果音などの評価
★☆★一言メモ★☆★
・衝撃のシナリオ
・どろり濃厚麻枝味(誉め言葉)
・クリア後のオマケ要素
《総評》
冒頭でも述べた通り、このゲームは賛否両論分かれるのも無理はないと思います。
だって............ね。
そうくるか、と。そんなんありか、と。
ほんとに衝撃のシナリオなんですよ。
好きな人は好きだろうし、認められない人は絶対に認められないシナリオなんですよ。
で、私はどうだったのかというと............
うん、好き。超絶怒涛に好き。ラブラブ愛してる。
もともと私は自他共にみとめる麻枝信者なんですが、本作のシナリオは痺れました。
前作であるCLANNADの方が、クオリティという面では高い気がしますが、それと同時にCLANNADに物足りなさを感じてたんです、私。
例えるならば、最高に美味いラーメンを出されて、『ああ、確かにこのラーメンならこの具材で、これくらいの味付けが一番バランスが取れてるよね』って、わかるんだけれども、それと同時に、もうちょいニンニク入ってるのも好きだけどね……みたいな感覚。それをCLANNADに抱いてたんです。
そしたらそれを見破った大将が、兄ちゃんこういうの好きだろ?ほらよ、待たせたなって、ニンニクマシマシのラーメンをドンって置いてくれて、うおおおおおお!!!!!これだよこれ!!!!こういうの食いたかったんだよ!!!!!みたいな。
それが私にとっての智代アフターでした。(この例えで伝わるのだろうか)
ただ、本当に人を選ぶというのは間違いないです。
ニンニクが苦手な人に、どれだけニンニクラーメン勧めてもダメなように、合わない人には合わないと思います。
逆にハマる人はホントにハマるんじゃなかな、と。
同じくkeyからAIRという作品が発売されていますが、この作品もまた麻枝色が強い作品なので、AIRが良かった!という方なら智代アフターも好きになれるハズ!
とはいえ、あくまでCLANNAD外伝なので、本作のプレイ前には必ずCLANNADをプレイしてくださいね。
CLANNADは人生なんて言葉がありますが、この智代アフターも1つの人生だと感じました。
私がこの2作品から感じ取ったことは、
”人生とは長い坂道のようなもので、そこには楽しいことだけでなく、辛く苦しいことがたくさん待っている。でも、それでもなお、人は歩みを止めるわけにはいかず、前を向いて歩くことが大切なんだ”
ということです。
では、なぜそんな苦行のような道を人は歩むことができるのか?
いくら大切だと説かれても、辛いものは辛い。
だから、人生を歩く支えとなる何かが必要なんですよ。そうじゃないと、人は歩みを止めてしまうんです。
そして、CLANNADと智代アフターは、どちらも人生を描きながらも、その人生に必要な『何か』を違うものに置き換えた作品です。
共通のテーマに対して、異なる解答を示してきたんです。
ちなみに同作品の賛否両論に関して、麻枝信者として少しだけ反論させてください。
本作が発売された2005年11月25日なんですが、あの伝説的エロゲ「車輪の国、向日葵の少女」が発売された日でもあるんです。
当時のことを詳細にはわかりかねますが、きっとこんな風に言われたんだろうなと予想がつきます。
『CLANNADでキレイにまとまってたのに、智代アフターみたいなことしなくてよかったじゃん。買うのなら車輪買った方が絶対いいよね』
信者の私でも、人に勧めるのなら智代アフターより、車輪勧めますよ。
同じ日に発売して、両作品が並んでたら、車輪買っとけば?って言いますよ。
ただでさえ癖が強い作品なのに、発売した時期が最悪だったんだ、と少しだけ言い訳をせてください……
そして、この智代アフターは癖が強いだけで、決して悪い子じゃないんです。
CLANNADプレイ済で、智代アフターは見送ってる方がいましたら、ぜひプレイしてください……!!
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智代アフター 〜It’s a Wonderful Life〜 PerfectEdition